収益アパートの火災/地震保険の選び方

木造アパートの火災の横で切望する男性 不動産

さて今日は意外と情報が少ない火災・地震保険に関して記事を書いてみようと思います。

アパートに限らず、区分、RCマンションを運営するにあたって必ず入る事になるこの保険ですがどのくらいの金額で、どのくらいの特約が含まれた保険に加入すべしなのか、、結構情報がありません。

不動産投資関係の書籍なんか読んでみると必ず保険には入りましょう、とは記載があるものの、その具体的な中身まで言及している本は実はあんまりありません。

そこで30冊以上の不動産投資関連の書籍を読み、実際に複数保険会社(代理店)から話を聞いて最終的に私が加入した保険内容に関してなるべく具体的に紹介していこうと思います。

どうやって保険会社を探すか

実際に探してみると、実は出だしのところから結構悩みます。

世論
世論

???今のご時世ネットで適当にキーワード検索すれば幾らでも保険の紹介されたWEBページが出てくるのでは?あと比較サイトとかも多そうだけど、、、

悩むわたし
悩むわたし

その通りだと思ってました、、幾つかの保険会社のHPから条件と見積り依頼入れて出てきた回答を比較してみればいいのかなと、、、

ただ実際のところ、例えば「投資アパート 火災保険」とか調べると確かに沢山の解説ページや保険会社のページ自体は出てくるのですが、どこから問合せすればいいんだ?って悩みます。

結論から言いますと保険の一括見積りサービス使って複数の保険会社の見積りプランを一気に取得しちゃうのが楽かな、と思います。

例えばこんなサイトですね。

価格コム 火災保険の一括見積り入手

i保険 物件を貸している方向けの火災保険

この辺の一括見積りサイト2つくらいからとりあえず見積り取得しましょう、そうしたら代理店経由で複数の保険会社の見積りが出てきます。

出てきた内容を比較して詳細を代理店に質問したりして細かい内容を詰めていく感じです。

どの保険会社を選べばいいのか

ぶっちゃけ収益アパートのオーナー向けに最適化された保険を提供している保険はそこまで多くありません。

私は一括見積りして三井住友海上、東京海上、セコム保険、日新火災、楽天損保、あいおいニッセイ、損保ジャパンなどの見積りを入手しましたが、金額や基本の保険内容、付けられる特約等のバランスを見ると三井住友海上、東京海上、セコムあたりから選んでおけば無難かな、と感じました。

上記3社の保険収益アパートのオーナーとして最低限付けておいた方が良い保険内容を網羅していて8特約でつけられる)金額的にもリーズナブルです。(値段はどこもそんなに変わりません)

私は保険内容なんて大体一緒でしょ?と思っており、楽天ユーザーなので最初は楽天損保で検討しようとしていましたが、建物管理賠償責任特約という最も大事と言える特約に1年単位でしか加入できなかったので止めました。

建物管理賠償責任補償特約
建物の管理不備に起因する偶然な事故により、他人にケガ等をさせたり、他人の物を壊したりした場合の法律上の損害賠償責任を補償

保険金額/保険額は幾らくらいするべきなのか

正直これが一番良く分かりませんでした。

当然ですが保険の補償金額を上げればその分保険料が高くなります。大体保証金額は新築1棟木造アパート(9部屋)であれば4,000∼1億ちょっとくらいまで設定できます。

ただ保険で求償できるのはあくまで有事の際に修理費用や最悪立替になった場合の実際の建築費の見積り金額と同額までです。

書籍によっては銀行からの融資残債金額と同額の保証額を設定すべき、と書いてある本もありますが1億前後の新築3階アパート(9部屋)だと残債9,000万円~1億とかになると思いますので、これだけの金額を設定すると保険料がかなり高額になります。(火災保険、地震保険込みで5年一括払いで90~100万円近くなります)

ちなみに免震性能や耐震等級を満たしている建物だと地震保険代金が半額になりますのでかなり割安になります。

一方で最悪火災で全焼(もしくはその相当の損害)を受けたとして再度同等の新築物件を建築し直した場合、幾らかかるでしょうか?

もちろん大手ハウスメーカーに建築してもらったり、高く贅沢な物件を作ろうと思えば幾らでも可能ですが、そもそも火災や災害で全焼する、という事自体が確率的にはほぼ起こらない事です。

そんな起こる確率が非常に低い事象に対して余計なコストを払うのであれば最低限のリスクだけ補填出来れば十分だとは個人的には思いますので、保険の設定金額は全焼した際に現況物件相当を再建築した場合相当金額で十分じゃないかなぁと思います。

私の場合5,000~6,000万円くらいだと見積りましたので、間取って5,500万円の保険金額に設定しました。

ちなみにこの金額は物件の規模によって当然変わりますので、目安としては5年契約の前提で1部屋当たり1~1.2万円/年くらいの保険料に収まるくらいが理想で無いかなと思います。(部屋サイズが1K相当の場合)

9部屋の物件であれば9~10.8万.年×5年=45万~54万円くらいの保険支払額になるように調整するのがキャッシュフローのバランス等を見たときに最適なレベルなのではないかなと思います。

実際に私が不動産投資を行う上で必読と考えている↓の書籍では1万円/部屋を目安にすべきと書いてあります。(読んで無い方は必ず読むことをお勧めします!)

コチラの本に関しては↓の記事でも紹介していますので、気になる方は是非読んでみてください。

勿論心配性の方はもっと金額あげてもいいと思いますし、物件の利回りが高いが築古なので保険を充実させたい、場合等はもっと保険額が高くなってしまっても致し方ないと思います。

付けた方が良い保険内容・特約等

ではどこまで保険内容をカバーしたらいいのかですが、幾つかの本や実際に保険会社に話を聞いてみると下記内容は特約で追加した方が良さそうです。

①建物管理賠償責任
保険の対象である建物、または付属する機械設備・装置の所有・使用・管理に起因する偶然な事故による、他人の身体の障害または財物の損壊に対して、被保険者が法律上の損害賠償責任を負うことによって被る損害を補償する特約
<事故例>
・外壁がはがれ落ち、通行人や構内で遊んでいた子供にあたり、負傷させた。
・排水管に亀裂が入り、漏水して入居者の家財に損害を与えた。
・階段の手すりやフェンスが壊れており、これにつかまった子供が転倒し負傷した。 など

②家賃収入補償特約
火災等の事故によって貸家や貸しアパート等が損害を受けた場合に、復旧までの期間に家賃に生じた損失を補償する特約

家主費用特約
賃貸住宅内で孤独死等の特定事由事故が発生した際に、家主が負担する空室期間や値引期間が発生したことによる家賃の損失、原状回復費用・遺品整理等費用を補償する特約

④その他で余裕があれば付けた方が良い特約
・電気的機械的事故補償特約
保険の対象である建物に付加された空調設備、電気設備、給排水・衛生設備、消火設備、昇降設備、厨房機械設備、駐車機械設備などについて、電気的・機械的事故(ショート、アーク、スパーク、過電流、機械の内的要因による焼付けなど)により損害が生じた場合に補償する特約
・失火見舞金特約
火災、破裂・爆発の事故で隣家に損害が発生した場合に支払った見舞金の費用等を補償する特約
・臨時費用保険金特約
火災や自然災害などによって損害保険金が支払われるときに、損害保険金とは別に追加で支払われる保険金。建物を修繕している間のホテルの宿泊費用など臨時の出費に充てる事が一般的
・事故原因調査費用(水漏れの原因調査等)特約
水漏れ等が発生した際にその原因調査を行う実地費用を補償する特約、東京海上や三井住友であれば基本保証内に入っています。

こんなところでしょうか。

私の場合は新築ですし、入居者のターゲットがそもそも高齢者はあまり考えていないので、とりあえず①と②の特約だけにしておいて③、④に関しては付けない事にしました。

まぁ車などの保険でもそうですが、ある程度本業も含めてキャッシュに余裕がある人はそんなに保険内容を手厚くしなくても手持ちから補填出来るので大丈夫だと思います。

何度も書いていますがそもそも保険対象とされる事象が発生するの事自体が非常に確率が低いのでそこにあんまり費用を掛け過ぎてもね、、、

とまぁこの辺の考え方は個人によって変わると思いますので、各々の状況・物件の性質等によって決めて頂くのが良いのかなぁ、と思います。

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