日経平均株価連動のETF投資というある程度王道の方法から始まった私の株式投資の歴史ですが、やはり個別株へのロマンは捨てきれません。
厳密に言うと滅茶苦茶な独学の手法で資産を減らした(詳細は下記記事ご参照)事から何とかこの損を取り返したい!というギャンブルでも投資でも失敗に向かう典型パターンに陥っていました。
ここで最初に言わせてください、人間とは愚かな生き物です。そして私はその中でも更に愚かな生き物だと言わざるを得ません。これまで散々失敗してるくせに、、、「細かい勉強とかせずに株に勝てるセオリーは無いのか?」といったバカげた考えをどうしても捨てきれずにいたのです。
はい、これ完全に情報商材詐欺とかに騙される人間の典型です。(実際に大学時代騙されています。笑)
とりあえずインデックス型のETFから初めてみたものの、、日経平均連動だと結局スウィングトレードでもしなけりゃ大きく儲ける(例えば数年で資産10倍とか)事は出来ないですし、だったらリスクは大きいかもしれないが個別株投資だろ!という考えに結局行きつきました。
しかしまだデイトレードとはいかなくてもある程度短期で売買しながら資産を積み上げていく妄想ばかりしていました。例えば、、、
待てよ、、、もし1日につき0.5%ずつ利益を積み上げて複利で運用していけば、、、1年で資産3倍強やんけ!(20日/月稼働前提) 一気に大金持ちや!もし1%だったら、、グフフ
みたいなことを真剣に考えてたんですよ、、、頭の中お花畑も良いところです、なんか0.5%とかだとそんなにハードル高く無いような錯覚しちゃいますが(普通しねーよ)、実際に毎日負けない前提で考えているのがまずもうヤバいです。
でも所謂テクニカルな手法(株のチャートの動き等を見ながら売買する手法)をちゃんと勉強するつもりはなく、何か法則は無いのか!って感じで考えていました。
とうとう見つけた?株式投資の必勝法
そんな考えに支配されていたある日、、、神が舞い降りたかの様な感覚でピーンと閃いてしまいました。その方法とは、、、
名付けて、、、、行けーコバンザメ作戦!
はい、解説させて頂きます。 皆さんもご存じの通り個別株ってのは非常にボラティリティー(変動幅)が大きい銘柄が多いです。1日で20%以上値上がり・値下がりすることもザラです。
インターネットで「株の値上がりランキング」とかで探してみると毎日のランキングがすぐに調べられます。私はここに目を付けました。
その日の場中で値上がりランキング上位(1~5位くらい)に入っている銘柄を買っておけば確率的にその翌日~1週間くらいは継続して上げ続ける可能性が高いのでは?
もうね、、その時は自分の事を天才だと思いましたよ、、、だって理屈で言えば完全に正しいはずなんですもん。(もんじゃねーよ)
株価が大きく上昇する時ってのは何か「材料」があるはずです、という事はその熱は普通その後何日間かくらいは続くのでは。。。?
だったらそこにコバンザメの様にくっ付いていって、頃合い見計らって売っちゃう、を繰り返せば上手くいくのでは? 勿論1銘柄だけでその作戦を決行するのは危険ですので、5~7銘柄くらいに分散して買っていけば確率的に勝てる可能性がかなり高いのでは?
ただこれまでの教訓をここで生かす事が出来るのは人間という生き物です。流石の私もこんな仮説をいきなり実践するほど無謀ではありません。
そうや、過去1年の実際のランキングを見ながらシュミレーションしてみればいいんや!
そう、実際に過去のデータを使って傾向を見てみればこの仮説が本当に正しいのか検証できますね。その結果は驚くべきものでした。 実際やってみたのはある下記の流れです。
・月曜日や火曜日を対象にその日の値上がりランキングの銘柄を5銘柄程抽出
(これは上昇を生んだ熱が週末を挟むより残り易いと思ったからです)
・続いて翌日以降の数日間(金曜日まで)の株価の上昇%を日毎に記録
・翌日以降に買値から5%以上下がった場合は売却、金曜日まで保持した場合も売却
(この%やタイミングは微妙に調整しながら何パターンか計算しました)
・この結果を1年単位で調べて計算してみる
といった流れです。 すると当然週単位で見ると勝ち・負けが出てくるので1年間を均してみると、、、なんと勝ち幅はほぼ1.75倍~2倍と、驚異の成績を残していたのです。
もうこの時の私の脳内は変な化学物質が分泌されていたことでしょう、ノーベル賞とか発見しちゃった人ってこんな感じなのかな、、とか線虫並の思考回路になっていました。(いや線虫のがマシだな、、)
必勝法を見つけてしまった私はテンション爆上がり、もう金持ちになった様なもんだと言わんばかりのメンタルで毎日を過ごしていました。
シュミレーションと現実は異なる事を知る
さぁいよいよ、覚悟を決めて完璧と思われるプランを遂行するタイミングがやってきました。
その時の私の種銭は凡そ500万円程、フフフまずは手始めにこいつを1年で2倍にしてくれるか、、と意気揚々に証券口座に500万円を入金しました。
そしてとうとう始まりました絶対に負けられない戦いが!
改めて証券口座の取引履歴を確認してみました。運命の初戦は2017年12月4日でした。記念すべき最初のエントリー選手達は下記の銘柄です。
ミライアル:決算発表後の好業績を受けて大幅上昇
クミアイ化学:何故上がっていたのか今となっては不明
モリテックスチル:何故上がっていたのか今となっては不明
石川製作所 :何故上がっていたのか今となっては不明
今当時のニュース等を確認してみましたが、ミライアル以外は見つかりませんでしたので何故上昇ランキングにランクインしていたのかは今となっては分かりませんが。笑
とりあえずこんな感じで行けーコバンザメ作戦!は決行開始となりました。
そしてその後約1年間この方法を順調に継続していき、凡そ50銘柄程を売買していきました。
そして気になる1年後の投資戦績は。。。。。。。。。
500万円 → 300万円
。。。。。。?????????
!?!?!?!?!?!?!?!?
そ、そんな馬鹿な、、、この完璧なはずのプランに一体何が!? これは何かの間違いだ、、、間違いであってくれーーーー!!!
はい、間違いでも夢でもなくこれが現実でした。笑 (笑えねー)
結局200万円もの損をだしてこの完璧だったはずの方法はものの見事にmission incomplete!となりました。。。いや、実は出だしは意外と上手くいってたのですよ。
ただ段々とボタンの掛け違いが起こり始め、事前に決めたルールをしっかり順守せずに、「いや、、もう少ししたら戻るはずだ!」と希望的観測から塩漬けにしてしまったりした銘柄もチラホラ、、
今更何の意味も無いですが、一応敗因を分析して書き出してみます。こんな方法を実行する人はいないと思いますが、もし試す場合はご留意ください。
①シュミレーションをした期間は2016∼2017年の上がり相場でのデータでした。殆どの株が上昇しているのでポジティブな結果が出やすいのは当たり前でした。
②一方で実際に実施したのは2017年末~2018年末頃まで、この頃は横ばい(少し下落傾向)でした。全体的に株価は軟調に推移していました。
③5%下落で損切りというルールを課していたものの、実際急上昇した翌日には急落するケースもあり5%下落で売れない事が多々ありました。
④上記要因から想定よりパフォーマンスが遥かに悪くる銘柄が散見されるようになっても、金曜日に売却というルールを守らず、「戻るはず。。。」という希望的観測から塩漬けにするケースが出てしまいました。
まぁ特に④とか完全に自分のミスなんですけどね、、、
上がり相場の時は特に何も考えずに買っても勝てる事が多いです。投資で真の実力が出るのはやはり全体相場が下落傾向にあるときです。
「潮が引いて初めて誰が裸で泳いでいたのかが分かる」
投資の神様ウォーレンバフェットの有名な言葉です。潮が引く=下げ相場の時に投資力のメッキが剥がれる、という意味ですね。
大きく株価が値上がりする代表的な要因に「好決算」「配当増」「自社株買い」等が挙げられます。こういった要因であれば基本的にポジティブなトピックですので経時で株価は上がっていく可能性が高まります。
一方でポジティブじゃなくても株価が上昇する場合もあります、この辺は株の専門書見たら幾らでも細かい事書いてあるので興味ある方は読んで頂ければと思いますが、危険なのは「仕手株化」する事だと思っています。
時価総額が低め(300億以下くらいでしょうか)の中~小型株は資金力のある機関投資家が本気を出すrとある程度株価の操作が出来てしまいます。
大量に空売りをしかけて、株価を下げて少しずつ買い戻すとか、急激に株価を上げてイナゴに買わせてから急落させて空売りで儲けるとか、、、
長く株式投資をやっているとそういった理不尽な局面に遭遇することがしばしばあります。業績がいい銘柄は放置しておけばそのうち株価は適正な水準に戻るものなのです。
私が購入した銘柄には仕手株化された銘柄も含まれている事もあり、とても素人の手におえる代物ではありまでした。
結局この手法も大失敗に終わったわけですがこれまでの株の戦績はというと、、、
・日系平均ETFでの勝ち :150万円程
・日系平均ETFスウィングトレードでの負け:-200万円程
・コバンザメ作戦での負け :-200万円程
総計 :-250万円程の負け
はい、クソ負けでございます。
もうセンス無いから止めた方がいいですよね?
そうはいくか!ぜってーこの教訓を今度こそ活かしてやるわ!という事でいよいよこの懲りない男は株式投資の超正攻法を学ぶことに決めたとさ、、、
~続く~