民泊物件発見の最後の手段!? ~住宅宿泊事業者リスト~

不動産

さて前回の記事で書いた通りに転貸用民泊物件を探せど中々お目当ての物件は見つかりません。

改めて不動産投資の肝は物件探しに始まり物件探しに終わる、、、という事を実感しています。収益用物件でも結局良い物件を買えれば勝ち確ですし、クソ物件を掴めば下手すると人生が終わります。

ある程度不動産に関して勉強している人はまずクソ物件は掴まないので、人気の物件に申込が殺到しますので結局はスピード勝負です。

この構図は民泊用物件でも全く同じようで、悩んでいる間に先に決まってしまうので、人より早く見つけるか、人より早く決めるか、しかありません。

ただまだ民泊を運営したこと無い身からすると稼働率と賃料の現実的なラインがよく分かりません。例えば私が良く悩むのはこんなケース

わたし
わたし

周辺物件と比較すると適正な安値圏での賃料設定には出来そうなんだよね、、、ただ本当に180日Max運営想定で計算していいのか、、、?

本当に運営上限まで部屋が埋まるのか・・・?

実際ご自分で計算してみると分かりますが、少し賃料想定を変える(例えば2万/泊→2.3万/泊)や、稼働率を少し減らしたりすると一気に収益性が変わります。

理想を言えば超弱気の家賃(相場3万/泊のエリアで2.5万/泊とか)で稼働率80%(180日に対して140~150日)くらいでも初期投資が2年以内くらいに回収出来る様な物件であればまず問題無いでしょう。

ただそんな物件が手に入る事はまずありませんので、結局結構ギリギリの条件でシュミレーションする事になります。

確かに都心部を中心にホテルは高くなってますし、インバウンド需要も年々増えている、海外からある程度大人数(6人~)で来る旅行者からするとホテルと比べて割安で泊まれる民泊というのは大きなニーズがあるのは間違いないでしょうか。

ただAirbnbとかを見ていると競合物件も非常に多く、特定の期間で検索してみると必ず空きがある部屋がゴロゴロ出てきます。

この競合物件達から自分の物件は本当に選ばれて、ちゃんとフル稼働できるのか、、、?そんな不安は常に拭えませんし、正直こればっかりは自分でやってみないとあまり答えは出てこない様に思えます。

ツッコミオジサン
ツッコミオジサン

いや、前置き長いやろ、結局何が言いたいんや!

はい、失礼しました、つまりは勝ち確がある程度見込める物件じゃないと中々踏み出せないなぁ。という事で私は人より早くそういった物件を見つける為に最後の手段に出ました。

それが、、、「住宅宿泊事業者リスト」から民泊物件を洗い出すこと。このリストには各自治体(例えば渋谷区、新宿区など)がそのエリアで民泊許可を出している物件が住所と共に一覧になっているリストなんです。

このリストですがアングラな業者からお金を出して入手する、、、、

といった怪しいものでは全くなく、各自治体のHPに普通に掲載されています。

例えば渋谷区だとこれ↓

渋谷区内の住宅宿泊事業の届出住宅の一覧

このリストに掲載されている物件は民泊が出来る物件なので、例えばあるマンションの住所・部屋番号がこのリストに掲載されている場合、そのマンション管理組合は民泊許可を出している可能性が高かったり、そもそも1棟オーナーがその建物自体を民泊OKしている場合だったり、とかなり民泊運営の確度が高まります。

ただしこのリストは渋谷区や新宿区なんかは数千行のリストになるので、、、結構大きな問題があります。

そもそも該当の建物の別部屋が今空きがあるのか?1件ずつ確認する必要がある
②空きがあってもその部屋が民泊に使えるとは限らない

①に関してはリスト内の物件住所や建物名等から一般の賃貸仲介サイト(SUUMOとかホームズとか)で空きが出ていないか地道に探していくしかありません。この作業は結構大変です。
最近だとChatGPTとかにリストのファイル読み込ませて、「今SUUMOで空室が出ている建物を探せ」的なプロンプト指示出せば一発で探せるんじゃ?とか思ってやってみましたが、全然ダメでした。

②空きがあって歓喜するのも束の間、、、あくまでリストに掲載があるのは現時点で民泊許可が取れている「部屋(もしくは戸建て)」であって、同じ建物の他の部屋が民泊OKとは限りません。(OKとなる可能性が普通の物件より高いだけ)
リスト内に掲載のある部屋そのものに空きがあれば可能性はかなり高まるんですけどね、、、

正直普通に考えるとめんどくせ、、、ってなるんですが、そこは気合と根性で何とかするのが得意な私。

やる気のわたし
やる気のわたし

よっしゃーーーーー!!!!

なんかこの方法なら見つかりそうやんけ! 宝さがしみたいで結構楽しそうだしいっちょやったるわ~~!!!!

この作業ちなみにめっちゃ地味かつ大変です。

このリストの例をお見せするとこんな感じ↓。

こちらは渋谷区のリストですが、これが23区分それぞれ存在します。ただ数が多いのは圧倒的に渋谷区、新宿区あたりです。

このリストは誰でも見れますし、毎月最新版に更新されていますので興味ある方は是非見てみてください。

渋谷区の住宅宿泊事業届出物件の一覧

1ページに40件くらいの物件が掲載されており、それが37ページ(※2025年11月20日時点)なので1,300部屋くらいが届出されている計算です。

但しこの届出リストは部屋か戸建て単位で掲示されているので、建物数で見るとそこまでの数にはなりません。1棟で10部屋以上とかを届出している物件も沢山ありますので。

ただ今年の初めに見たときは25ページくらいだったので、、、この1年弱で1.5倍くらい物件が増えた、という事ですね。供給過剰状態にゆくゆくなっていくのかな、、、とも思い始めてます。

ただ区によって民泊に対する姿勢がかなり違うので自治体の条例で実質的に民泊運営が出来ない様なエリアもあります。物件選びの際はまずそこをしっかりチェックしないといけません。

これはネットでその区の自治体の民泊運営条例と物件の住所の用途地域からすぐ判断出来るのでそんなに難しい事ではありません。5分で確認出来ます。

おっと話が逸れましたが、つまりこのリストのに掲載されている物件=既に民泊の届出が受理されている物件=その建物では民泊が既に行われている=同じ物件空きさえあれば民泊が運営出来る可能性が(他より)高い

わたし
わたし

このような公式が成り立つわけですね~

ただ言うわ易し行うは難し、とは正にこのことでして作業の手順としては、、、

ひたすら物件住所、建物名をネットに打ち込んでSUUMOとかホームズで空きが無いか探す

探すわたし
探すわたし

もうひたすらこれのみです

これ結構大変です、確か渋谷区の物件調べ終わるのに10時間くらいかかった気がします。笑

ちなみにまた話が脱線しますが実際にこの作業をやったのは1年弱前くらいだったのですが、最近だと生成AIが凄く発達しているので、試しに以下の事をやってみました。

わたし
わたし

ChatGPTとかにこのリストの読み込ませて、ネット上の空き物件を検索させれば一瞬で空き部屋が分かるのでは? よしやってみよ。

ChatGPT
ChatGPT

オマカセクダサイ、このリストの住所の物件のSUUMO、ホームズからの空き部屋を探します。数が多いので少しお時間ください・・・・

・・・・・・・・・・・・・・

ハイ、出来ました。こちらです!

こんな感じで超優秀なGPT君にやらせてみました。結果は。。。。
全然ダメ!!! 全然空いてない部屋出してくるしそもそもサーチしている物件もめっちゃ少ないし、、、

私のプロンプトの打ち方が悪い可能性もありますが、まだまだ全然信頼できる情報ではありませんでした。後1年くらい経ったら出来る様になるのかな~~

さて本題に戻りましょうか。

とりあえず上記の作業を新宿区、渋谷区など民泊運営の一等地且つ物件数が非常に多いエリアから開始していきました。

その結果がこんな感じ。

ネット上で空きが見つかった物件数: 計約500物件
渋谷区             : 約100物件
新宿区             : 約150物件
墨田区             : 約100物件
港区               :約50物件
その他              :約100物件

ざっくりですがこんな感じでした。

まぁ空きがあるといってもほんとに空きがあるのかよく分からない物件も含まれているので実際の数はもう少し減りますが、ネット上で空きのありそうな物件の総数はこんな感じです。

ちなみに殆どの物件はあくまで住宅宿泊事業の届出がされている物件(建物)にある他の部屋の空きになります。

ただ、ずばりリスト内にある同じ部屋と思われる物件に関しては数件程度は見つかりました。

わたし
わたし

これってつまり民泊出来る部屋ほぼ確ってことじゃね?

しかしこれはあくまで下準備にすぎません、、、本当の戦いはここから始まるのです。

ここからやる事はいたって簡単、、、ひたすら上記の空き物件を掲載している不動産会社に電話です。

スマホで話すわたし
スマホで話すわたし

あ、もしもし~ ○○のサイトで空きが出ている物件に関しての問合せです。こちらのお部屋ってまだ空いてますかね?
ちなみに、、、ちょっとご相談でこちらの物件ですが民泊での利用は可能でしょうか?
と、いうのもですね、この建物の他の部屋が住宅宿泊事業届出をされていて既に民泊運営がOKなマンションなのではないかな~と思ってまして。
今の空きが出ているお部屋に関しても民泊で利用できる可能性が高いのではないかと思ってのご連絡になります。

不動産屋さん
不動産屋さん

あ、そうなんですね~! 民泊Okとは聞いてないんですけど、、、、一応管理会社さん経由でオーナーさんに確認してもらいますね!

大半はこんな感じでした。 で結局民泊利用はダメと、、、

何故他の部屋で届出が出ている部屋なのにダメなのか?はっきりした理由がよく分からない事も多かったのですが、幾つか説明があったのは、、、

・マンションの管理組合の正式許可無しに勝手に届出出しているケース
・特定の階でのみ民泊をOKにしているケース
・部屋数の上限を決めて民泊をOKとしているケース
・昔はOKにしていたけど、苦情やトラブルでの問題で今はNGとしているケース
・法人がマンスリーマンション様に提供しているケース

大体こんな感じでしたかね~、ただ実はその中で2件だけ民泊OKという物件は見つかりました。

そのうち1つは港区広尾駅から徒歩10分程度の20㎡程度の1Rマンションの1部屋だったのですが築年数が60年くらいの物件で、賃料は11万円程度。写真なども見たのですが結構ボロボロでかなり古かったのでので見送り、、、(今考えればこれで試しにやっても良かったかな、、と思いますが)

もう1件は港区だったのですが事務所用の間取りだったのでキッチンや浴室の設置が義務付けられてしまうので、流石にそこまでの初期投資は出来ない、と判断し断念。

こうして私の民泊可能物件の旅は終わりを迎えました。

正直この作業には結構な時間を費やしました。大体2か月くらいほぼ毎日の様に2時間くらいは作業してたと思います。会社の昼休みはずっと不動産会社に電話してました。笑

ここまでやって見つからなかったので、流石に諦めました。

やはり民泊をやるなら自分で1棟ものを購入して運営する事がおそらく一番可能性が高いのではないかなと思います。

ただ都内で民泊需要が高い1等地の物件の1棟モノとなると5~10部屋くらいの小ぶりな物件でも、安くても2億以上は下らないと思います。且つそこに消防設備や各部屋に家具等の準備をするとなると、、、+1,000万円くらい初期投資が必要だと思われます。

しかも民泊前提だと銀行融資が出ない可能性が高いので、、、ほぼキャッシュで用意しなければいけません。これが出来るのはある程度資金力のある法人かガチの富裕層だと思われます。

実際に東京の民泊物件もその多くは法人か金持ちの外人が保有していると思われます。(そんな話を不動産業者からも聞きました)

それなりの物件を買えさえすれば、、、恐らく儲かる事はほぼ間違い無いと思います。ただその買う事がめちゃくちゃハードルが高いのも事実です。

民泊需要がいつまで続くのか分かりませんが、いつか私もそのレベルまで到達出来れば再度挑戦してみたい気持ちは強いです。

そのためにも赤字覚悟で1部屋くらいはボッタくりの物件の敷礼、賃料を払って転貸形式でやってみる事はあり得るかもしれません。

ただその時の私はとりあえず一旦ここで歩みを止める事にしました。また少し時間が出来たら物件探しの旅に出てみようかと思っています。

という事で、、、民泊挑戦編に関しては一旦ここで筆を置かせて頂く事とします。

次回以降からはまた普通の不動産投資ブログに戻りますので、是非ご覧ください。

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