コロナショック後の投資果は?

さぁいよいよ2019年からまともな方法での個別投資株投資に手を出したあるリーマンです、最初に購入した銘柄では400万ほどの投資額を7~8ヶ月程度で550万円程度まで増やす事が出来ました。

ただ投資の神様はそのまま順調な投資生活を送らせてくれるわけなく、、、皆さんの記憶にも新しいコロナショックが訪れる事になります。

ところが何と運のいい事か、虫の知らせがあったのか、、私はコロナショックが到来する前に何と殆どの保有銘柄を売却してしまっていたのです。

確かに2020年1月(コロナショックの直前)は日経平均もかなり上がっており、過熱感が少し出ていました。私は25日騰落レシオという指標を使って過熱感を数値化して見ています。(よく使われる指標ですね)

25日騰落レシオ=25日間の値上がり銘柄数の合計÷25日間の値下がり銘柄数の合計×100

東証一部の全銘柄対象の25日騰落レシオが一般的です。120以上で買われすぎ80以下で売られすぎの目安となります。

確かこの時は騰落レシオも高止まりしており、一旦全部売っておこ、という奇跡の判断を下していたのです。

コロナショック級の急落が起こるのは5~10年に一回くらいですから本当に運が良かったといえますね。

ここで得た千載一遇のチャンス、不謹慎ながら私は待っていたのです、リーマン級の下落で格安に銘柄をかき集められるその瞬間を。。。そしてその時は突然やってきました。

落ちたナイフは掴むな、という格言

「落ちたナイフは掴むな」これは投資の世界でよく使われる格言ですが、どんなに魅力的な銘柄でもナイフが床に落ちてから、つまり株価が底を打ったのを確認してから投資すべきという事です。

ただ本当にそんな事が可能なのか?と聞かれると非常に難しいですね。。。コロナショックの際は正にそうでした。

コロナショックでの日経平均株価の推移

実際に下落が始まったのは2月末です、そして大底となったのは3/27ですので約1か月間下落を続け反発したという形です。(その間30%程度の下落ですね)

理想を言えば3月末に購入開始出来ればベストですが、これだけの下落を目の当たりにすると一生落ち続ける様な感覚を覚えます。

虎視眈々とこの機を伺っていた私もどこで入るべきか恐怖心と戦いながらタイミングを見極めていました。

実際に私が購入を開始したのは下落が開始した約1週間後でした。以前から狙っていた銘柄の株価がドンドン落ちていくのを見ながら意を決して5銘柄程を購入しました。

その前のトレードで増やした550万とほぼその他の全財産の追加1,000万程度を加えて約1,500万円を全投入です。をただ実際に大底を付けるのはまだ先でしたので、購入してからもドンドン落ち続ける株価。笑

この時はほんとに生きた心地がしませんでした。大底を付けた3月末の段階で15~20%近く含み損が出ていたのでたった2~3週間で250~300万円程度資産を減らした事になります。

この時はもう終わった、、、と思いましたね。笑 

今でこそ運用額が4,500∼5,000万円くらいになっているので、1日で±200∼300万円くらいの値動きがあるときもたまにあるのですが、当時は1500万円ものお金を初めて投資する緊張感の中での300万円の損失です。

もう毎日減っていく株価と証券口座の金額を見るのが苦痛でしょうがなかったです。笑 

ただあくまでコロナという外的要因によって下落しているだけで、個別銘柄の業績にはその時点では翁影響が出ない前提で(若しくはコロナがポジティブに働きそうな)銘柄を選んでいますので、歯を食いしばって耐えました。

そして大底を打った後はチャート通り、各国の経済支援策の相まって日本の株式市場はドンドン回復していきます。

日経平均株価に関しては1年後の2021年3月には3万円近くまで戻していますし、旧マザーズに関しても大底は同じく2020年月末の600円程度から2021年10月には1,300円をつける事になります。

この際私は中~小型株への投資がメインだったのでどちらかというと日系平均というよりはマザーズに連動して動く銘柄が多かったです。

ただ当時コロナ銘柄と言われて株価が大暴騰したエムスリー(コロナ後1年で3倍)、弁護士ドットコム(コロナ後8カ月で4倍)、アンジェス(コロナ後3ヶ月で5倍)、神戸物産(コロナ後半年で3倍弱)といった様な大当たり銘柄は掴めませんでしたので、比較的凡庸な結果となったと言わざるは得ないのですが。。

こういった銘柄は元々PERが高めの高成長銘柄でもありましたので、完全に投資対象から外れていました。コロナ後の高値ではPER100倍超えとかになってました。

実際神戸物産以外はそれ以降はピークアウトし、一気に急落、今は適正水準に落ち着いてますので、業績の伴わない流行り株やテーマ株は必ずとこかで反動が来ますので、運よく掴めても過熱感が出たタイミングで売却するのが無難ですね。

実際は過熱感を読み取ってまだ上がりそうな株を売るのは非常に難しいですし、高値で掴んでしまった場合はそこからの急落はあっという間ですので、高PER銘柄は最初はあまり手を出さない方がいいかもしれませんね。

実際に投資した銘柄と根拠をご紹介

ではこの数年に一度の大暴落のチャンスを実際にどの程度モノにできたのか?という点ですが、正直大成功とは行きませんでしたね~、、、

ただ失敗したわけでも無いのでこの時購入した銘柄の中で思い出深いものだけ3つ振返ってみます。

この3つは大成功・後悔が残る・大失敗に分かれます。

大成功銘柄:アルトナー

■事業形態
エンジニア派遣会社、設計・開発技術者(機械設計開発、電気・電子設計開発、ソフトウエア開発/制御・情報処理)の人材派遣(常用型)、請負・受託のテクニカルアウトソーシングを営む

この銘柄は私の投資履歴の中でも大成功に分類されるモノです。エンジニア特価での技術派遣でソフトウェアやEV、半導体業界向けに今後も10~15%/年くらいは純利益が伸びていく可能性高いと思いPERも低く、配当も良かったので購入しました。

購入日2020年3月
株価700円程度
予想PER13倍程度
営業利益率12.7%
ROE24%
自己資本比率70.5%
配当利回り2.9%
購入当時の指標

実はこの銘柄ですが、、、2024年3月時点でもまだ保有しています。今の株価は2,400~2,500円程度で購入時の価格から見ると何と4年で3~4倍高です。

実際は買い増しもしていっているので平均取得金額は最初の購入時より上がっていますがトリプルバガーを達成しています。

毎年増収・増益を続けており、配当も連続増配しておりインカムゲインでもかなり稼がせてもらっています。

足元のPERは24倍程度になっていますので、少し割高感も出てきているのですが、配当も3%超えているので、もう少し様子見して考えようかなと思っています。

後悔が残る銘柄:アドバンテッジリスクマネジメント

■事業形態
メンタルヘルスのトップ企業。メンタリティマネジメント(ストレスチェック、カウンセリング、適性検査、健診、研修)、就業障害者支援(補償保険販売、復職支援)、リスクファイナンシング(保険商品)を展開

企業向けのウェルビーイングというのは今後のテーマになり得るかな、とも思い2016年以降の業績の伸びもかなり好調でしたので、購入しました。

購入日2020年3月
株価740円程度
予想PER16倍程度
営業利益率18%
ROE21%
自己資本比率60.2%
配当利回り1.45%
購入当時の指標

様々な会社がおそらく従業員へのメンタルヘルスケアに予算を割いていくのは無いか?とも考えていたので、この銘柄の購入は将来への期待値先行での見切り発車でもありました。

コロナで急落した株価軟調な動きを続けていましたが、2021年の上半期に素晴らしい中期経営計画を発表、株価は2021年9月には1,200円程度まで上昇しました。

ただ実際はその頃すでに業績に陰りが出始めており、中計の発表がカモフラージュにされていただけでした。1,200円をピークに株価はどんどん下がり2021年の年末にはほぼ全戻し(800円程度)となり、そこでの売却となり結局2年近く保有して10%ちょっとのリターンのみでした。

その後は更に株価を下げて、2024年3月現在は株価は500円弱、PERは15倍程度とまぁ平凡な銘柄に成り下がっています。

実績の伴わない銘柄は過熱感が出たら売る!という行動がとれなかった事が非常に大きな後悔として残っています。(まぁ今振り返るから簡単に言えるんですけどね、、、笑)

大失敗銘柄:ファンデリー

■事業形態
健康食の宅配会社。メディカルフードデリバリー事業(健康食宅配、健康食通販カタログ)、CID事業(冷凍食宅配サービス)、マーケティング事業(広告枠販売、業務受託、レシピ情報サイト運営)を展開

コロナで外出が控えられる事や、健康といったワードがテーマになりそうだと思い業績はそこまででしたが、テーマ性重視で購入してしまいました。

購入日2020年3月
株価900円程度
予想PER14倍程度
営業利益率16%
ROE12%
自己資本比率35%
配当利回り0.49%
購入当時の指標

2017年以降会社規模の割にはあまり業績も伸びていませんでしたし、今見てみると何で買ってしまったのか不明ですね、、、笑 

健康食の宅配という業態に過剰な期待を描いてしまったのでしょう。実際は参入障壁も高く無いですし。。。

コロナの急落後にやはりテーマ性があったからなのか、一瞬買われる気配が有って株価が上昇しましたが、そこからは軟調な動きに、、、

ファブレス方式(自社製造拠点を持たない)を採用していたのですが、2020年7月に自社製造工場を50~60億円かけて建設、そこからは全く工場の稼働が上がらず業績は赤字転落、コロナ特需を全く掴めずに沈んで行きました。

私は2020年11月の四半期決算で赤字転落した際に見切って全株売却しました。

平均売却額は675円くらいでしたので、取得価格から比べると25%くらいの下落でした。大底では無いとはいえコロナショックで下落した銘柄を購入したにも関わらずこれだけのマイナスを生むとは我ながらなんて目利き力が低いのか、、、と絶望しました。

ただポートフォリオの中での比率を低めにはしていたので、金額的にはマイナス額は少し小さめだった事と、ちゃんと700円弱で損切り出来たのは救いでした。

2024年3月時点の株価は、、300円(分割してませんよ)、赤字継続、と目も当てられない状態です。(あー売っておいて良かった、、、)

最終的なコロナショックから1年後の成績は!?

こうしてコロナショックで仕込んだ銘柄達を少し紹介しましたが、結局どのくらい儲かったのか?

記載の通り1年以内に売却してしまった銘柄もありますし、1年以上持ち続けた銘柄もありますので、確定リターンではありませんが、2020年3月~2021年3月までの1年間で約12~13%程度のリターンとなりました。

配当も加えた総資産としては1,600万円→1,800万円程度への増加(12.5%増)となりましたとさ。

わたし
わたし

あれ、、、そんなに儲かってなくね?

と思うかもしれません、、、何故ならこの1年の日経平均のパフォーマンス (30%程度増)に負けてます。。。

なら日経平均のETF買ってた方が良いじゃん!となるのですが、この年に関してはその通りです、笑

よってこの翌年 (2021年3月~2022年3月)のパフォーマンスがもし日経平均を下回る様なら、、、もう黙ってIndex連動のETF買っとけとなってしまう、試金石となる大事な1年になります。

勝負の2年目、いざ尋常に勝負!!!

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