【要事前確認!】土地先行物件の緒費用詳細

不動産投資の諸費用のイメージ 不動産

以前の記事で土地の決済までの流れに関して解説させて頂きました。

実は私もそうだったのですが、土地先行物件は土地の取得~上物の建築までを数か月~1年くらいかけて完了させていくので、特に不動産投資の初心者にとっては流れの全体像が非常に見え辛いんです。

よってどのタイミングでどんな費用が発生するのか、要はいつまでにどのくらいの自己負担分の現金を用意しておけばいけないのか?を今回の記事では私の経験則に沿って解説していこうと思います。

①土地の売買契約時の費用

まず一番始めに自己負担が発生するのは土地先行物件を扱う不動産屋との売買契約時になります。

私が購入した物件の内訳ですが下記の様な感じでした。(多少脚色してます)

土地価格:6,000万円
上物価格:5,500万円(消費税込み)

上記の物件の場合、まずは土地の売買契約を売主と契約することになります。私の場合は不動産屋自体が売主でしたので、仲介手数料は発生しませんでした。

少し売主の不動産屋とネゴって売買契約時の手付金は土地代の約4%の250万円程度で締結しました。

一般的には手付金は5%~10%くらいと言われている様ですが、万が一不測の事態が発生し、契約を破棄する必要が出てきてしまう場合、手付金を放棄することになりますので、少な目の方がダメージは少ないですよね。

この売買契約は5,000万円以上の契約ですので収入印紙が3万円必要です。

よってこのタイミングでは合計で253万円の現金が用意しておく必要がありました。

②土地の決済時(銀行との金消契約時)の費用

さて次の現金を用意しておくタイミングは土地の決済タイミング(通常は銀行との金銭消費賃借契約締結と同じ)になります。

結構細かいですがこのタイミングで発生する費用は下記の通りです。

対象は6,000万円の土地への融資及び決済に関係する諸費用になります。

①金消契約締結時の手数料:7~8万円
 ※銀行によりけり
②土地の所有権移転登記:約50万円
 ※土地の固定資産評価額の1.5%
③抵当権設定:40万円
 ※融資総額(建物込み)の0.4%
④上記②∼③の為の司法書士報酬:約9~10万円
 ※司法書士によって多少増減します。
⑤固都税の支払い:約10万円
 ※取得日ベースで日割りで計算
⑥金消契約締結の収入印紙代:6.4万円程度
 ※5,000万∼1億円の契約の場合
⑦つなぎ融資の初月分の利子 :8~9万円程度
※土地代金の融資分×金利/12カ月

合計 :  130~135万円前後

大体こんな感じなのですが実際は上記の金額は手付金として支払い済みの250万円から充当されますので、実際の持ち出しはありません。

収入印紙の6.4万円分だけ追加の現金が必要になります。

上記費用は250万円の手付金から自動的に差っ引かれ、土地の融資代金(6,000万円)は融資実行と同時にそのまま売主に振り込まれる事になります。

この流れを以って正式に土地の所有者が私に移りました。

ここまでの現金持ち出し分 (最初の売契締結から凡そ2か月)
①手付金:253万円(諸費用支払い残金はつなぎ融資金利へ充当)
②金消契約の収入印紙:6.4万円
 合計 : 259.4万円

不動産取得税の支払い

土地取得の4~5カ月後くらいに突如請求が来る費用です。

土地の固定資産税評価額 × 1/2 × 3% で計算されます。

私の場合は大体50万円弱でしたが、銀行のペイジーで支払行いました。

ここまでの現金持ち出し分 (最初の売契締結から凡そ半年)
①手付金:253万円(諸費用支払い残金はつなぎ融資金利へ充当)
②金消契約の収入印紙:6.4万円
③不動産取得税の支払い:約50万円
 合計 : 約310万円

建物の着工金の支払い

DBのとうとう来やがったかの構図

いよいよ主役級の出費がやってきました。自己負担分の大半はここで捻出することになります。

大体建築費の支払いの相場は、、、

着工金40%:上棟時30%:引き渡し時30%となる事が多いようです。倒産のリスクを考えれば着工金は少なければ少ないだけ良いのですが、私はそこまでネゴれず、結局40%の着工金で進めました。

つまり5,500万円の40%ですので、2,200万円です。この際には一部つなぎ融資の追加分融資を受けますので、再度金消契約が必要になります。

2,200万円分の内、1,400万円が自己負担分で、800万円分がつなぎ融資となります。

①つなぎ融資金利分:約10万円程度
 ※800万円分の金利を一括支払い
②着工金自己負担分:1,400万円
③金消契約の印紙代 :10,000円
※1,000万円以下の場合の印紙代

合計 : 1,411万円

ここが山場です。ここを乗り越えれば後はそこまでの出費はありません。

ここまでの現金持ち出し分 (最初の売契締結から凡そ10ヶ月程度)
①手付金:253万円(諸費用支払い残金はつなぎ融資金利へ充当)
②金消契約の収入印紙:6.4万円
③不動産取得税の支払い:約50万円
④建築着工時の諸費用+自己負担分:1,411万円
 合計 : 約 1,720万円

つなぎ融資金利

上記で融資を受けた土地分の融資(6,000万)ですが、上物が建つまで金利の支払いが発生し続けます。

毎月大体8~9万円を約1年くらい払い続けるので約100万円になります。

上棟時、竣工後引き渡し時の諸費用

上棟時、引き渡し時も同様につなぎ融資として建築代金の残金(3,100万円)の融資を受けますので、ここでも印紙代が計2万円程度+金利(元金返済開始までの数か月分)分の10万円程度が発生します。

更に建物完成後には登記関係で下記の様な費用が発生します(またかよ、、、って感じです)

①建物の登記代:約10万円
 ※固定資産税評価額の0.4%
②建物表題登記:約10万円
 ※土地家屋調査士に依頼の場合
③上記の司法書士報酬:約10万円
④火災・地震保険の前払い(5年分):60万円程度

合計 : 90万円程度

上記費用を全部合算すると全体の費用が算出できます。

全費用合算の金額は

これまでの費用を分かりやすく一覧にすると大体こんな感じです。

不動産屋との売買契約時(スタート!)
①契約時の収入印紙代:3万円

土地決済+銀行との金消契約(スタートから1~2か月後)
②金消契約締結時の手数料:7~8万円
③土地の所有権移転登記:約50万円
④抵当権設定:40万円
⑤上記②∼③の為の司法書士報酬:約9~10万円
⑥固都税の支払い:約10万円
⑦金消契約締結の収入印紙代:6.4万円程度
⑧つなぎ融資の初月分の利子 :8~9万円程度

不動産取得税(スタートから半年後)
⑨ 50万円程度

建築着工金+つなぎ融資の追加金消契約(スタートから10か月後)
⑩つなぎ融資金利分:約10万円程度
⑪着工金自己負担分:1,200万円
⑫金消契約の印紙代 :10,000円

上棟時、竣工後引き渡し時の諸費用(スタートから14~15か月後)
⑬つなぎ融資金利+金消契約の収入印紙:12万円程度
⑭建物の登記代:約10万円
⑮建物表題登記:約10万円
⑯上記の司法書士報酬:約10万円
⑰火災・地震保険の前払い(5年分):60万円程度

全体のつなぎ融資金利
⑱ 約100万円

上記①~⑰までの総計:約1,600万円

大体このくらいの金額を上記のスケジュール感で用意しながら運用していく必要があります。

しかも上物が建って入居するまでは当然賃料収入はゼロですから1~1年半くらいは持ち出しだけで収入ゼロですので、精神的にもキツイです。笑

わたし
わたし

ん、、、?  なんで俺こんな金ばっかかかる事やってるんだ?

って感じで一瞬不安に襲われる瞬間もありますが、頑張って満室にすれば先3~4年くらいは大きな出費も無くこうした費用を回収していく感じになります!

ただ土地先行物件の投資を行う際は、しっかりどのくらいのタイミングでどのくらいの自己資金が必要になるのかはイメージして準備しておきましょう!

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