不動産賃貸の管理会社の選定に関して

集積不動産管理会社のイメージ 不動産

不動産賃貸業を営む上で欠かせないパートナーとなる管理会社について話をしてみようと思います。

どんな管理会社と組むのがいいのか?正直私もまだ賃貸業は始めたばかりなので、正しい答えを持っているわけでは無いのですが、何社かに話を聞いた上で最適だと感じた先を選びました。

最近の管理会社ですが大きく分けると2パターンあります。

①物件近隣の駅前に店舗を構えて客付け、管理まで総合的に行うタイプ
 管理手数料は3~5%程度の事が多い
②店舗は構えず、ほぼ管理業務のみ、上手く業務をアウトソースしているタイプ
 管理手数料はゼロでやっている事が多い

ちなみに私は②のタイプの管理会社にする事にしました。理由は後述しますが、やはり一番大きいのはコストが抑えられる事ですね。

①駅前店舗保有の総合型管理会社

①のタイプの中でも皆さんがよく目にする全国展開する大手チェーン(エイブルやアパマンなど)と地場密着型の2種類に分かれます。

全国チェーン系は大手の強みで圧倒的知名度と主なターミナル駅等にはほぼ必ず店舗を持っているのでので、とりあえずフラッと物件を探しに来た客にアプローチし易い、というメリットがあります。

一方で担当者によって対応の当たり外れが激しいですとか、担当者の入れ替わりが激しくて物件の担当数も多いのでどうしてもAD(広告費)を多く積まないと物件の紹介も、優先度が下げられてしまう可能性が高いのかな、と思っています。

また地場系の管理会社は完全地域密着でやっているので、何かあってもすぐ駆けつけられますし、そのエリアの競合の物件情報や入居者の特性等にも詳しく、適切なアドバイスが受けられたり、賃料設定等が出来る可能性が上がります。

管理手数料という名目で年間3~5%の料金徴収+客付け時の手数料+更新時の更新料を収益源としています。

例:家賃が7万円/月が9部屋の新築の場合
満室にすると7万×9部屋で63万円が収入として入ってきます。
更にもし自分達が入居人を直接見つけれれば、入居者からも同額(63万円)が徴収出来ます。そのまま全部屋更新すれば2年に一回、更新料の3割∼半分程度である21~31.5万円(家賃が変わらない場合)が入ります。(管理会社によって料率は異なる事が多い)
都内の新築物件の場合なんかは手間もそこまでかかりませんし、競合も多いので3%くらいで請け負ってくれる事も多いのですが、その場合更に63万円×12か月=756万円の3~5%である23~38万円程度が毎年入ってきます。

ただ個人的には管理業務で一番大事なのはやっぱり客付け(入居者探し)だと思っています。今の時代物件探す時って殆どの人がインターネット(HOME’SやSUUMO等)でまず探して、いい物件あったら掲載されている管理会社に電話する、という方法を取りませんか?

つまり店舗を駅前に持っている、というのは一昔前であれば大きなメリットでしたが、今の時代ではその分固定費が上がる(=管理費用も上がる)という事になりますし、そもそも駅前の店舗にフラッと入って衝動的に物件を探す人自体がかなり減っていると思うので、②のタイプの管理会社でいいのではないかな、と考えました。

でも店舗型の管理会社では固定費を賄うためにどうしても上記で説明した各種収益源の手数料を取らないと運営出来ないんですね。

実際に私が保有している物件の最寄り駅で運営している、ある管理会社(A社)の条件はこんな感じでした。

管理手数料客付け時手数料更新時手数料定期清掃・巡回
5%1か月分家賃0.3か月分月1回
管理戸数スタッフ数募集方法入居率
1,300程度20人弱ネット媒体にも掲載92%程度

実際この近隣の地場系管理会社には5社くらい回りましたがA社が一番対応が良く、親身に話を聞いてくれた感じがしましたし、非常に誠実だと感じました。地場系に頼むならここだな~と考えてましたが、結局コストを重視して今回は選びませんでしたが、将来変える事があればお願いしようと思ってます。

対応悪いところだと見るからにやる気なさそう~、といった感じの管理会社もありますので、(大体ネガティブな事だけ言って提案はゼロ)ちゃんと話を聞いてみるのは大事ですね。

②店舗を持たない管理業務特化型

②に関してはB to B型になる事が多いので殆ど一般的には聞いた事無い会社ばかりですね。

管理会社というと①をイメージする方が多いと思いますが、そもそも②のタイプはどのように利益を上げているのでしょうか?

彼らの収益源はズバリ、客付け時のオーナーからの手数料の徴収、更新時の更新料から成り立っています。

大体新しい借主の入居が決まると賃料の1か月分をオーナーから受け取る事が多いです。更新時は0.5か月分をオーナーと折半ですね。

例:家賃が7万円/月が9部屋の新築の場合
満室にすると7万×9部屋で63万円が収入として入ってきます。そのまま全部屋更新すれば2年に一回、更新料の半分である31.5万円(家賃が変わらない場合)が入ります。

これが主な収益源となりますが、後は現状回復時の業者手配、リフォーム、日常清掃・点検、保険契約等を仲介する事で手数料を得ている場合もありますね。

こういった外部業者の選定を指定業者で行う事を義務付けている業者もあれば、比較的オーナーに選択権を与えてくれる業者もありますが、出来れば自分たちの息がかかった業者を使ってもらって少しでもマージンを取りたいと思っているのが本音です。

ちなみに私はこのタイプの管理会社を2社程まで絞って最後まで悩みました、その2社の条件はこんな感じでした。

管理手数料客付け時手数料更新時手数料定期清掃・巡回マイソク写真
5.5万/年0.5か月分0.5か月分別料金(報告は3ヶ月に一度)立会時に撮影
管理戸数スタッフ数募集方法入居率クレーム対応
1,700程度8人程度レインズ・いえらぶのみ掲載92∼93%程度外注サービス利用
B社の管理条件
管理手数料客付け時手数料更新時手数料定期清掃・巡回マイソク写真
ゼロ1か月分0.5か月分別料金(報告は毎回)プロカメラマン撮影、オンライン内見可
管理戸数スタッフ数募集方法入居率クレーム対応
500程度4人程度レインズ、いえらぶ、SUUMO、アットホーム95~98%程度外注サービス利用
C社の管理条件

正直コストだけ見ればB社の方が安かったのですが、私はC社の方に決めました。決めた要因で一番大きかったのは客付けに関わる募集の方法がより手厚いと感じたからです。

まず物件の印象を大きく左右する募集用資料(マイソク)の写真をしっかりプロのカメラマンが撮影してくれ、間取り図もコンセント配置等の細かい注釈をしっかり入れて作ってくれます。更に魅力的だったのは遠隔でも部屋内の雰囲気がより分かりやすいオンライン内見用の資料もしっかり作成してもらえることでした。(Google mapみたいな視点を360度見渡せるやつですね)

私の物件は立地的や家賃的に大学生や都心に出る20~30代の社会人をターゲットにしているので特に地方から出てくる場合にはオンライン内見があるのと無いのでは成約率が大きく変わるのでは無いかな、と思っています。

また募集方法もB社がレインズといえらぶのみなのに対して、一般的に知名度の高いSUUMOやアットホームにも自社で掲載してくれるところが大きいかったです。B社は客付け業者に依頼いしてSUUMO等に掲載してもらう、とのことですがC社は直接掲載してくれるのでより確実でした。

実際に客付けへの影響がどうなのか、やり取りがスムーズにいくのか、等まだ不確定要素はありますがとりあえず暫く様子をみたいなぁ、と思っています。

都内23区物件の敷金・礼金・AD・フリーレントの考え方

最後に少しだけ、、、

勿論場所や駅からの距離、家賃設定にもよりますが、色々な管理会社から話を聞く限り、23区での単身者用の物件は非常に競争が厳しそうです。

新築でも敷金・礼金が無料なのは割とスタンダートで、ADも1か月は積まないと時期によっては中々決まらない事も、、、築古になるとフリーレント1か月も必要になってくる場合も、、。

ちなみに狭小物件(15平米未満等の部屋等)だったりするとAD3∼4カ月必要になる事もあるとか、無いとか、、、(実態は不明ですが、、)

単身者用物件は中々差別化が難しいですから、なるべく家賃を落とさずに早く・長く済んでもらう事が大事になってきます。

そこで私は無料インターネットを導入してみる事にしました。

次回記事では集合住宅用のインターネット業者に関して書いていこうと思います。

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