不動産投資用の書籍「サラーリマンはラクをしろZ」を読んでみた

お勧め書籍

私はいつも通勤時間に日経新聞(デジタル版)を流し読みしているのですが広告枠の部分に結構色んな書籍の宣伝がされているんですよね。

そこで丁度この書籍の事を目にしました。なんかキャッチーなタイトルだな~と思いましたが、その時はスルー。

ただその後すぐの通勤時間、電車内の網棚の上にある広告に目が留まりました。

わたし
わたし

おや、、、、あの本は日経新聞にも広告出てたやつやんけ

サラリーマンはラクをしろZの電車内広告

何とも挑発的なこの広告ですが、日経でも丁度目にしたこともあり、こんなに推されているのなら結構良いのかな~と思い、AMAZONの口コミも悪く無かったのでちょっとタイトルは胡散臭い(笑)とは思いましたが、キンドルで衝動買いして読んでみました。

あと私自身スラムダンクの大ファンという事もあり、結構スラムダンクの作中シーンをなぞって解説がされているのも私的には少しポイント高かったですね。笑

全体を通して言うと、細かい実用的な知識や情報が手に入るわけではありませんが、不動産投資を始めるにあたってのモチベーションの向上や成功していくための全体像のイメージが俯瞰的に何となくイメージ出来る様になるので、不動産投資に興味あるけど何から始めようかなって人にはいいかもしれません。

ぶっちゃけ不動産投資に関する情報は本の前半部分がメインで、後半部分は人生を成功する為の自己啓発的な話で占められています。

それと注意点としてはこの本の通りに物件を買い進めて行けばあたかも簡単に上手くいくような書き方がされていますが、それはまず「外れない物件」を買う事が前提になりますが、それがどんな物件なのかはあまり具体的に書かれていないので、そこはちゃんと別で知識を補う事が必須です。

基本的な書籍の流れとしては既に不動産所得を年間3,000万円程度得ている筆者とその成功法則の教えを乞う登場人物との対談形式で進んでいきます。

筆者が推奨する物件購入の流れ

筆者の推奨の不動産投資の流れとしては

ワンルーム(区分)を数部屋購入していき、ある程度キャッシュが得られる様になってきてから一棟アパートに移行していく、というモノです。

この流れ自体は別に間違っていないと思いますし、いきなり金額の大きい一棟物を買うのはリスクが大きいのでまず区分から、というのは比較的安全に進められる方法とは思います。

但し、、、書籍内で紹介されている情報では筆者は最初のワンルーム(区分)の物件を2010年代前半に集中して購入している様に読み取れます。

しかも最初の物件は会社に電話営業してきた業者からサブリースで購入したそうです。電話営業の物件=ほぼクソ物件ですから、本人も失敗だったと認めていますし、正直外れ物件を引いたんじゃないかな~と思います。

ただこの時期に購入した物件は特に都心部であればどんどん値上がりしましたし、キャッシュフローはほぼ出ていなくてもほぼ5~10年くらい保有して後に売却すれば十分なキャピタルゲインが得られた期間だったと言えます。

実際に売却時期としては2019年~2023年の事例が紹介されており500∼1,000万円程度の売却益を得たとも書いてあります。

確かに2010年代前半に購入した物件を2020年前後~以降に売却すればあればほぼ損する事は無い様な市場環境だったと思いますので、ワンルーム投資でキャピタルゲインが十分に出る前提で話を進めてしまっているのは少し安直且つ危険かな、と感じた部分ではあります。

ただしっかり物件を吟味して中古・築浅の割高で無い区分物件を購入出来ればこの書籍の様に上手くいく可能性は高まると思います。

ただその為にはしっかり割高・割安の目利き力の鍛錬や売却時の出口戦略のシュミレーション等を綿密に行う事が必須です。その辺の内容がこの書籍にはあまり書いていないので全て鵜呑みにしない様に気を付けた方がいいします。

筆者の実際の保有物件、融資条件等

実際に3,000万円のキャッシュフローを得ているという筆者の方の保有物件としては一棟物が8棟との事です。ワンルームをどの程度保有されているのかは書籍の内容からは不明でした。

ただ面白いのは最初に購入した1棟物物件は何とあのカボチャの馬車事件のシェアハウスだったそうです。(カボチャの馬車事件の概要がよく分かる書籍の紹介も書いてます↓)

購入した条件は金額1.5億円、金利3.5%、利回り8%程度のサブリース条件だった、とのこと。

当然サブリースでの支払いはStopしたようですが、その時の入居状況は16部屋中2部屋のみの入居だったようですが、何とか自力で満室にしてスルガ銀行からの融資の金利も1.2%まで下げさせたそうです。

これによって普通にCFが出る物件に生まれ変わらせたようで、カボチャの馬車事件では被害者の弁済が注目されていましたが、一定数こうやって何とかしたオーナーもいたんだなぁ、としみじみ感じました。

ちなみにこの筆者の方は結構スルガ銀行から融資を引いている様で元々4.5%とかの金利条件で物件を買っていたようです。それでもCFは十分に出ていたようですし、今では3%くらい金利引き下げに成功しているとのことです。

結局不動産投資は良い条件でいかに多くの金額を銀行から融資受けられるのか、にかかっている、と言えるのかもしれませんね。

更にワンルーム(区分) ⇒ 新築1棟アパート と買い進んでいって安定的なCFの基盤が出来てきたら更にリスクを取って地方築古高利回りに挑戦する事も検討すると良いとのことです。

まぁこれはその時の状況次第ですかね、、、人口減少が顕著になっている日本で人口減が見込まれる地方に物件を買うのはかなりのリスクなので、しっかりエリアや物件の見極めが必要かと思います。

という事で、現在は3,000万というサラリーマンからすると夢の様な不動産所得を得ているこちらの書籍の筆者さんですが、結構購入物件自体は選択ミスをしながらもここまで資産を築いていますので、結局本人の努力次第で何とか出来るのも不動産投資の魅力と言えるかもしれませんね。

全体的に具体例等も豊富に書いてあるので不動産投資をこれから始めたい方、不動産投資を勉強し始めた方にはお勧めの書籍かと思います!


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