土地のボリュームチェックに関して

土地のボリュームチェックを行う様子 お勧め書籍

ちょっとこちらの記事では一旦購入した、土地先行物件の話から少し外れて土地のボリュームチェックの話をさせてもらおうと思います。

これ実はめちゃくちゃ重要なんです。

土地のボリュームチェックとはその土地にどれくらいのサイズの建物が建てられるのかを土地のサイズ、建ぺい率/容積率、前面道路、土地の用途地域、高さ制限等から総合的に判断(計算)する事です。
これによって、ある土地にどのくらいの間取りの部屋が何部屋くらいの入る建物が建つのかを判断できる様になります。

これが出来る様になるとまず土地の情報だけ見てもその土地に代替どんな物件が建てられるのか?が自分で判断できる様になりますし、既に建物が建っている土地でも将来の建替えのタイミングでどんな建物が建てられるのか?

すなわちその土地が将来活用しやすそうなのか、買い手が多そうか、少なそうか、などが判断できる様になります。

ちなみに私が何故土地のボリュームチェックが重要だと思い始めたかというと、、自分で土地を探して新築を建てる方法も検討してみたからなんです。

これまでの記事にも書きましたが、中々いい物件が見つからず、見つかっても瞬間蒸発してしまいます、、(詳しくは下記記事にて)

そんな中で一冊の本に出会った事がきっかけでした。

土地から新築アパートの検討

はい、心動かされた本の正体はこちらになります。

この本を読んだときの率直な印象です。

悩むわたし
悩むわたし

ん~~、確かに凄い良い条件で物件建ててるけど、、ほんとにこんな事出来るのか?

書籍内には結構簡単に出来る様に書いてあるのですがこれはつまり建売の不動産業者がやっている事を個人でやってしまって、本来は業者が乗せているマージンを省いて、割安に物件を手に入れよう!という事なのです。

とはいえ、悩んでても仕方ない、他にいい方法も見つからないし、ちょっとやってみるか!と実際に動き始めてみました。

ちなみにこの書籍の筆者のひーやんさんですがご自身にブログで土地から新築の流れをもっと詳しく書いているので非常に参考になります。単純に読み物としても面白いですよ。

ひーやんの欲張り不動産投資
土地から新築企画投資法実践ブログ

まぁこのやり方を真似してやってみようと、考えたわけです。書籍やブログ読んで頂くと分かりますが、都内23区で利回り8~9%程度の新築アパートをちゃんと建てられています。

しかも狭小物件でも無く、駅からのアクセスも良いエリアに、です。 

市場に出回っていれば間違いなく今の相場なら利回りは精々良くても5%~6%の間くらいでしか買えないような物件かと思います。(場所によっては5%下回ると思います。)

わたし
わたし

流石に9%とかは難しくても7%後半くらいの利回りで新築建てられるなら今の市況なら超いい条件だな、、、いっちょやってみっか!

こうして私の土地から新築の検討が始まりました。

やはり甘くない、土地から新築

で、結局結論から言うと何件か良さげな土地を見つけて、実際に何件かの建築会社から建築費の見積り等も実際に入手しましたが、、、全然想定していた利回りが出ない!!

目標は8%以上、悪くても7%後半くらいで無いと土地から新築のリスクを考えると着手出来ないと思っていましたが、実際にはどんなに頑張っても6%台半~後半くらいの物件しか私では企画出来ませんでした。。。

その要因としては、

①まず23区の駅チカなどの土地が高騰し過ぎてかなり割高になってる
②建築費や資材も高騰している

まぁ平たく言うとこんな感じです。毎日の様に目を皿にして、土地情報を探し回っていましたが、やはり条件のいい土地は見つからない、もし見つかっても高くて収益性が下がる。

何とか想定のボリュームが入りそうで収益性の出そうな土地が見つかっても建築費が高すぎてアウト!

という感じでリスクをカバー出来る程の利回りがどうしても確保できる目途が立たずに断念となりました。

例えば具体例を1つ挙げてみます。こんな物件を検討・企画してみました。

土地情報
・JR総武線「本八幡駅」から徒歩8分
 ※乗降者数
・土地広さ:111㎡程度
・用途地域:近隣商業地域
・高度地区:第二種高度地区
・建ぺい率/容積率:80%/200%
・前面道路:4.7mの道路に6m程度接道
・整形地
・売値:5,900万円

これだけだとちょっとイメージしずらいと思いますので、実際の土地はこんな感じでした。

本八幡の土地情報

都内で探していたのですが高すぎて中々手が出せず、ようやく良さげな土地を見つけたのがこちらでした。本八幡駅は千葉県市川市ですが、ほぼ東京ですし、路線価も21万円/㎡くらいのエリアでした。

何とかここに20㎡/部屋以上で9部屋を確保出来る木造3階建てのアパートを建築出来ないか?と考えて検討しました。

一応自分自身でやってみた限りは上記条件の間取りが実現出来そうだったので、実際に何件かの工務店に見積りを行い、下記の様な間取り案を正式に入手しました。

よし、これならいけそうだ、と見積りを入手して愕然、、、

驚くわたし
驚くわたし

建築費たけ~!!

想定していた建築費よりも1,000万以上高く、約5,800万円程度でした。(一応水道引込、外構、劣化対策等級等の費用は取得前提、但し都市ガスでは無くプロパン)

土地代と合わせると総工費は約1億1,500万円、想定した家賃収入から考えると表面利回りは約6.5%程度でした。まぁここから多少土地代、や建築費をネゴして値引き出来ると考えても6.8%∼7%程度まで引き上げるのが限界かな、といったところです。

実際にはこの工務店以外にも何件か別の土地も対象に見積り取ったりもしましたが、もっと高かったり、見積りや設計案が結局出てこなかったり、個人向けにはあまり積極的に対応してなかったり、、、

と、上記の工務店の条件が私が取得した中では良かったんですね。。。やはり資材や人件費の高騰等もあり、特に一見さんに対しては中々以前の様な割安な金額は入手難しくなっている様です。

正直、この程度の利回りでは様々なリスク(工務店の倒産、追加コストの発生など)への対応が難しい、と考え、土地から新築案は一旦断念することにしました。

まぁ上記で紹介しているひーやんさんや他の方など実際に実現させている方もいるので、人脈や胆力などが私には足りていなかった、という事なのかと思いますが、、、

ちなみにこの検討には自分自身である程度の土地のボリュームチェックが出来る事が条件になります。

何故ならまず工務店に見積りを取る前にある程度建築出来る広さや間取りを自分で計算したうえでの土地を選定して、ある程度確度がある土地のみを対象に正式に依頼する必要があるからです。

ちなみにこの土地の場合で私自身が行った簡易チェックは下記の通りです。

本八幡物件の簡易ボリュームチェック

こんな感じでこんな間取りなら収容出来そうかな?というところまでは自分でやらないとその土地を対象とすべきか否か、の判断が出来ません。

実際のボリュームチェックの方法

実際にちゃんとボリュームチェックを行う場合は一級建築士の方への依頼が必要でして、建築会社や工務店に発注を前提に見積り依頼すれば設計案を作成してくれます。

ただ、想像に易しいと思いますが正式発注もせずに何度も無償で設計案の作成対応してくれるわけがありませんし、冷やかしと思われればすぐそっぽ向かれてしまいます。

そこで、書籍内でも推奨されておりますのが、ココナラ等でボリュームチェックを行ってくれる一級建築士さんへお願いする、という方法です。

例えばこちらのDOG ARCHITECT(一級建築士ワンさん)さんという方のサービスプランは非常にお勧めです。

DOG ARCHITECTさんのサービス出品ページ

ココナラサイトより

ボリュームチェックを1.9万円で実施してくれるのでこれだ、と思う土地が見つかれば依頼してみてもいいかもしれません。

この方以外にもボリュームチェックを請け負って頂ける建築士の方も登録しているので、本格的に土地から新築を検討される方は絶対に必要な外注作業になります。

ちなみに私は自分である程度のボリュームチェックが出来る様になるために書籍で勉強してみようと良さげな本を探したものの、見つからず、DOG ARCHITECTさんが出品しているこちらの解説事例集を購入して勉強しました。

土地から新築「不動産事例集+解説動画」

ココナラサイトより

1.3万円と少し値ははりますが、この解説集をしっかり読み込めばかなり自分でもボリュームチェックが出来る様になりますので、土地の価値を正しく見極められる様になったり、いい土地を逃さない選球眼を見極めが出来る様になると考えれば超割安な投資と思います。

私が探した限りはこの資料以上に初心者にとって分かりやすく、短時間でボリュームチェックの方法が学べる教材は存在しないと思います。(しかも質問も出来ます)

別に私はDOG ARCHITECTさんの回し者でも何でもありませんので、ご安心ください。笑 

純粋に良い商品だと思ってお勧めしております。

ちなみにこの書籍の中身を触りだけご説明しますと、実際に10種類のパターンの様々な土地を使ってそこに、どのような建物が建てられるのか下記の通り、順を追って解説してくれています。

①敷地についての情報(要望、方位、用途地域等、敷地面積、道路幅員・道路接続)
②検討結果(各室の㎡数、住戸数等)
③解説(手順を追ってボリューム検討を解説)
④スケッチ(実際にどのようにスケッチしているか写真で解説)
⑤コラム(土地から新築の際に特に注意することを解説)

この10個のケースをしっかり読み込み実際の土地を使って自分でもボリュームチェックを何件かしてみると、かなり勉強になるのでお勧めです!

土地から新築だけでなく、通常の新築、中古物件の土地の価値の見極めにも使える知識ですので、興味のある方は是非試してみてください!
(これが出来ると普通の不動産仲介の営業より遥かに土地の事が語れるようになります。笑)

∼紹介したお勧め書籍∼

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